ACIDってなんだ
今使っているDAWソフトはAcid Studioですが、ACIDというソフトがACIDという名前になったのには理由があります。
音楽のジャンルにACIDというのがあります。そこから来たわけです。
ACIDのソフトはループファイルを並べていくというスタイルがメインのソフトですが、ACIDミュージックも同じような内容です。
80年代ごろ流行ったらしいです。ACIDミュージックなんて知らないと言う人はユーチューブでACIDで調べると面白いと思います。知らないとこれからの話はほぼ無駄話しです。
ACIDミュージックを聞くと確かに同じフレーズが延々とループしてます。その中でも特にこれがACIDという特長があります。
なにやら「ちゅちゅちゅんちゅん ちゅちゅちゅんちゅん」とか「ちゅちゅんちゅんちゅ ちゅちゅちゅんちゅんちゅ」とかなってるループが必ず入ってると思います。
このちゅんちゅん言ってるのがその世界では知らない人はいない伝説の迷機TB-303です。ベースシンセと言われるものでビートではありません。
ちゅちゅんちゅちゅん言ってるのと一緒に鳴ってるドラムがドラムマシンで、これが有名なTR-707とか808とか909とかとx0x系リズムマシンです。これがドラムマシンとかビートマシンとか言われるやつです。
リズムマシンはたくさんあるしサンプリング音源などが使われたりと色々あるんですが、どうでも良さそうなちゅんちゅん言ってるのが代わりは無いと言われる迷機、TB-303です。
このクローンは凄いとか、実機を改造するメーカーがあったりとかもうそんなにですかというぐらい凄い人気の機種です。
最近ではKORGの出したvolca bassやRolandがリニューアルで出したTB-3とかが話題になりました。と言ってもどうでもいい人にはとことんどうでも良さそうな話しなんですけど。ちなみにTB-303もx0x系リズムマシンもRoland製です。
フリーソフトでもVenom VB-303というのがあります。製品のクローンソフトなら探すとかなりあります。クローンではシンセのmoogと同じくらい肩を並べる人気ジャンルです。
このちゅんちゅん言ってる割にベースシンセって事態どういう事って感じですが、もともとはベース用だっただけで今はACID用です。なので普通のベース音が欲しい時に使うベース音源用シンセとは似て非なる別物です。
分かりにくいですが、ベースシンセなんですけどベースシンセではなくて、ドラムと一緒にちゅんちゅん言ってますけどドラムとは別物です。
TB-303はちゅんちゅん言わせる為の専用の機材です。このちゅんちゅん言ってるのがそんなに重要なのかと思いますが、重要な人には重要です。
このちゅんちゅん言ってるだけのループは一体何のために必ず入ってるのかと言うと、ずっと聞いてると何だか色々なフレーズに聞こえてくるという、もう瞑想とかそう言う話に近くて、グニョグニョ動きながらボコボコ言ってるようでウジャウジャ言ってるようでちゅんちゅん言ってるのを聞いてると一つのループフレーズの中から様々なループフレーズが聞こえて来てそれをもとに曲が展開していくという、もうピラミッドパワーとかに近いものです。
ドラムやベースとかではそんな事は起きませんね。TB-303のACIDループでのみ起こるという特種な現象です。ただ最近はクローンや新製品などの製品が良くなったので出来ますが、ちょっと前まではTB-303で
なければダメと言われ続けこぞって中古を買いクローンを試したわけです。フリーソフトのVenom VB-303も評価の非常に高いソフトです。
こんなちゅんちゅん、びょんびょん言ってるだけのループ素材を作る為の機械の評価なんてどうやってするんだよと思いますが、そういうピラミッドパワー的な幻聴複合性のようなものを聞いて良し悪しとするわけです。
「ぐにょんびよん」言ってるのが「ぐにょんびよん」にしか聞こえない人(それが普通)にはTB-303はゴミでしかありませんが、「ぐにょんびよん」のフレーズから他のフレーズが聞こえる人にはTB-303はまるでピラミッドパワーが宿ったお宝なわけです。
音楽を聞いてる人には意味の無いびょんびょんですが、作ってる側の人はこのびょんびょんの中から色々な可能性を幻聴的に聞き取ってそれをもとに曲を展開させて行く非常に重要なピラミッドパワーなわけです。
なんだかラリってる人みたいですが別にラリってません。ただラリってた人が始めたらしいのは確かのようです。
ただこれでは単にラリってるだけのような内容なので難しい話しを少しすると、楽器を弾いてる人なんかにはかなりはっきりとしたコード感やよく音楽を聞く人にでもなんとなくコード感を感じている人がいると思います。
ぐにょんびよん鳴ってますから様々な音が鳴っているわけでそれを一つのコード感、または二つのコード感として認識しても、様々な音をよく聞くと今まで思っていたコード感とは違うコード感の可能性を頭と耳が認識し始めます。
コードというのはコード理論でよく知られる為に理論的なものと思われがちですが、普通の曲でも聞く人によってテンションやベースラインの解釈の仕方で様々なコードで解釈出来るものです。そのようにもともとコード感というのはかなり感覚的なあやふやなものです。
そこにぐにょんびよんの様々な音が鳴っているフレーズをコード感で認識すると認識はよりあやふやになります。このように単に幻聴的なだけではなく、人の持つコード感のあやふやさやコード理論の解釈には人の感覚が大きく関わる事、実際に様々な音が鳴っていて何度も聞くうちに違う音を聞き始める事は可能という事実と照らし合わせても完全な妄聴ではなく、コード感やハモり感などをもとにした想像の範囲の感覚だと言えます。
アイドルの曲ってまとまって歌うとちゃんと聞こえるけど一人一人を追って聞くと音程めちゃくちゃなんじゃないかと聞こえはじめる現象と同じだと思います。
ACIDの場合はその逆ですね。めちゃくちゃなんじゃないかと思ってよく聞いたらちゃんとしたフレーズが中にたくさんあるように聞こえてくるという事です。
まあそんな話しもどうでもいいです。ラリってるだけの現象ではないという事です。
そんなわけでベースシンセとドラムマシンは全くの別物ですよという事と、ベースシンセだからと思ってベース用だと思って買うと全然違う商品が届く事になるという事です。
一度「びょびょびょん」のフレーズから他のフレーズが聞こえるか試してみてはいかがでしょうか。不思議の世界のお話しでした。