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綺麗な音と個性的な音

日本のポップスを大ざっぱに分けると

昭和の後期と平成の前期に分かれると

思います。まあ学術的な定説とかでは

無いので感想に近いですけど。

 

日本のポップスを大ざっぱに二つの

期間で分けるとして昭和の後期が前期、

平成の前期が後期になると思います。

 

前期の頃は綺麗な音が好んで使われていた

ように思います。

後期は個性的な音が使われていたと

思います。

 

綺麗というとあまり悪い印象を持つ人は

少ないかも知れません。

ただ個人的には綺麗な音の印象は怖いとか

危険という印象が強いです。

 

例えば個性的な机を想像してみて下さいと

言うと想像する内容には人それぞれで

かなり違いがあると思います。

 

人がそれぞれ違う想像をするというのは

可能性が広いという事なので楽そうという

印象が僕にはあります。

 

次に売れそうな個性的な机を想像してみて

下さいと言うと、人それぞれやはり違いは

あるでしょうが、それなりの統一性の

ようなものが想像の中に含まれるように

なると思います。

 

売れそうというイメージ、印象が個性的

という漠然とした想像に一定の規制が

働くからそうなると思います。

 

つまり売れそうな個性的な机は範囲は

狭くないにしても売れそうという限定要素

が付加され無限では無くなります。

 

さらに人間の想像力には限界があるので、

似たような内容を想像する人が増える

でしょう。この事は可能性の限界と

同じ意味だと思っています。

 

実際に売れそうな個性的な机を探すと

突拍子も無いデザインの机はなかなか

見つからないと思います。

 

つまり机産業において売れそうで個性的な

デザインの机は種類が少ない訳ではないが

目移りするほどの量はないという事です。

 

これが今の日本のポップスの状況だと

思います。机なら視覚としてはっきりと

認識しやすいですけど、音楽の場合

なんとなく漠然として聞いている人が

多いのでなかなか今の状況を具体的な

感覚で掴みにくいですが、同じ事だと

考えていいと思います。

 

そういう意味を込めて個性的な音という

のは、僕の印象としてはいくらか楽だ

とか、可能性は増やしやすいという

安心感のような印象を持っています。

 

それに比べて綺麗に片付いた机を想像

してみて下さいと言うとほとんどの人が

ある程度似たような机を想像するのでは

ないでしょうか。

 

差は洋式か和式位で基本的には綺麗に

片付いている事に大きな違いは

無いでしょう。この人それぞれのはずが

みんな似たような想像をする状態は

可能性の無さに感じてしまい

僕にとってはとても怖いという印象に

なっています。

 

音楽は基本的にドレミです。七音階の

12音調律です。そしてボーカルの音域

は1オクターブ上がったり下がったり

という極端な差が出ることは少なく

ほとんどの人が似た音域に収まります。

そして歌はメロディーを歌うので

単音の旋律です。

 

おまけに綺麗な音を使うとなると

ただでさえ音階、調律、音域で限られて

いるのに音色まで限られるとその時点で

やることはほとんど限られてしまう

という事です。

 

綺麗な音はダンス向きの音か、バラード

向きの音かで考えた場合、バラード向き

だと思います。バラードというのは

リズムの変化を付けにくい音楽です。

そうなるとリズムの制約まで

付いて来ます。

 

はっきり言ってやる前から前例とさほど

変わらないと決まっているようなもの

です。なので僕にとっては綺麗な音は

とても怖いという印象になってしまい

ます。

 

音楽で綺麗な音を使う場合、この事を

忘れない事が大切だと思います。

聞く人は綺麗だなとしか思ってくれない

かもしれません。

 

綺麗な音を使うことの難しさなどを聞く人

がどれだけ理解してくれるかは全く

分からない事です。

 

ただ綺麗な音を使ってみればその難しさは

すぐに分かると思います。でもその

難しさは聞く人には分からない難しさ

です。綺麗に整理された机の難しさは

みんな直感的に理解すると思いますが、

音楽はなかなか直感的に理解するのは

難しいジャンルです。

 

なので綺麗な音を使う場合、そのような

難しさが伴う事を聞く人に説明しない

限り、前例とさほど変わらないので

聞く人には理解されない可能性がとても

高いと思います。

 

下手をすれば○○に似てると

言われて終わってしまう可能性も

あります。可能性があるというより

そうなる確率の方がかなり高いと

思います。

 

綺麗な音を使う場合にはそのような

怖さが常にあるという事を覚えて

おかないとなかなか使いあぐねてしまう

と思うので、綺麗な音の怖さを

忘れないようにして、そしてある程度

割り切って行かないと使いにくいという

事を覚えておいて欲しいと思います。